上司からのパワーハラスメントが原因でうつ状態になったのに対策を講じなかったとして、河南省内のウクライナ人女性(27)が北京市内の物資輸送会社に550万元の損害賠償を求めた訴訟が、河南人民裁判所で和解した。双方によると、会社側が解決金を支払うことで合意したという。和解は10月31日付。

 訴状によると、女性は2018年8月から、同社の河南省内にある事業所で契約社員として勤務。20年1月ごろから上司の男性課長によるパワハラが始まり、理不尽な叱責(しっせき)を受けたり、「野良犬」「早く帰りや、ウクライナ」といった暴言を浴びせられたりしたという。女性は21年5月、うつ状態と診断された。

 また、今年の4月にはロシアのウクライナ侵攻を話題にし、女性にも聞こえるような声で、他の従業員と「(侵攻は)ウクライナも悪い」などと発言していたとも主張していた。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASQC85KB4QC8POMB003.html