0001それでも動く名無し
2022/12/26(月) 00:12:50.09ID:MXixwZuWd１５０カ国以上の国と地域で販売し、アプリのダウンロード数が１年間で１億９０００万回という話題の中国発ファッションブランド「シーイン（ＳＨＥＩＮ）」。実店舗を持たず、ネット通販だけで急成長してきたブランドが、１０月２２日、大阪・心斎橋のユニクロ跡にポップアップストアをオープンして以来、快進撃を続けている。
店内には、試着可能な約８００点の商品が展示され、装飾的な試着室とＳＮＳ投稿を意識したフォトブース、ガチャなどが設置されているだけ。最近増えつつあるショールーミングストアで、売るための在庫を店内に置いていないのが特徴だ。購入したい商品があれば、商品タグのＱＲコードを読み取り、ネットで決済すれば、自宅に届けてくれる。ネット通販だとむずかしいサイズや色、素材の確認も、リアルな店舗なら可能になるのがいい。
長野県から来た２４歳の女性は「サイズで失敗したくないので通販で買うのは雑貨ばかり。いま買おうか迷っている洋服があったので実際に見にきた」と笑顔を見せる。靴や洋服をシーインで揃えることが多いという大阪の女子学生は「とにかく安いので、着てみてダメだったとしても諦めがつく。気軽に挑戦できるのがいい点」とその魅力を語る。
行列に並んで開店を待っていた和歌山の夫婦も愛用者。「子供服はすぐにサイズが合わなくなるし、汚れるのでシーインで十分」と話してくれた。
シーインは２０１２年、アメリカで創業。欧米の消費者向けに通信販売事業を展開していた創業者のクリス・シューが、中国で急速に発展したＥコマースに着目し、欧米市場にビジネスの可能性を見出したことが事業のきっかけとなった。「とくにファッションは、着る人のニーズや好みが多様化しているため、大きなビジネスチャンスがあると考えた」（広報担当）という。
現在では婦人服や靴、バッグ、アクセサリーのほかにも紳士服、子供服、生活雑貨、コスメ、ペット用品までアイテムを拡大。５０円台の小物や３００円台のＴシャツ、２０００円台のジーンズなど破格の安さが一番のウリだ。
低価格ファッションといえば、ユニクロやＨ＆Ｍ、ザラなどが世界的に有名。それらグローバルブランドとシーインとの大きな違いは、低価格を実現するためのものづくりの仕組みにある。
アパレルブランドの大半は、自前の店舗で販売するか、専門店に卸すのが一般的だが、シーインはネットで消費者に直販するため、実店舗を持たない。その分、生産供給部門に巨費を投じることが可能になる。同社は数千軒に及ぶ生産工場とデジタルでつながる先進的なＩＴシステムを構築。生産ロットを１００～２００点に抑え、適時適量を再生産する供給モデルを確立することによって商品回転率を大幅に改善した。その結果、余剰在庫は業界平均を大幅に下回るという。
商品企画から発売までの期間も２～３週間に短縮。デジタル技術を駆使し、従来のアパレルビジネスとは異なる生産供給体制を築いたことがシーインの一番の強みといえる。
連日多くのファンが訪れる大阪店に続き、１１月１３日には東京・原宿に世界初の常設店をオープンしたシーイン。好調ぶりとは裏腹に製造過程での人権や商標問題でも注目されているが、ブランド認知は確実に高まっている。 （隔週水曜日掲載）
https://news.yahoo.co.jp/articles/6c04f309ba96deca09537af76149ddafbb7fc4a6
