オリックス・中嶋聡監督(53)が29日、リリーフ陣に「ワンポイント不要」を指令した。危機管理として、延長12回を踏まえた投手起用を想定。右の強打者に変則右腕・比嘉を投入する可能性はあるが「ちゃんと1イニングを投げてくれる投手が必要」と訴えかけた。

 パ・リーグ全体でも嘉弥真(ソフトバンク)のような左キラーは希少となってきた。「左対左のワンポイントというイメージがあるけど、違うと思う。右打者の時に左を出しても構わない」と持論を展開。今季終盤は守護神・平野佳を軸にワゲスパックや阿部、宇田川、山崎颯らブルペン全員を右で構成。出番の少なかった左投手では、ビドルが左打者の被打率が2割6分5厘(右は1割9分4厘)。山田も右の2割2分に対し、左に3割と分が悪かった。各自が「1イニング完了」を任務とし、リーグ連覇と26年ぶりの日本一を支えた。

 シーズン中にリリーフ陣が先発に転向する場合に備え、春季キャンプでは全投手に先発同様の投げ込みを指示する予定。「あまり勝ち負けのパターンという言葉で、投手を区別したくない」と、ハイレベルな競争を期待した。

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