野球を科学的に分析するセイバーメトリクスに「ISO」という指標がある。“純粋な長打力”を示すと言える数字で、長打率−打率で求められる。2022年のプロ野球で「ISO」が高かった真の長距離打者は誰なのだろうか。セイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTAのデータを基に検証する。

 2022年シーズンで300打席以上を経験した選手を対象にして検証。上位には各球団の主砲が並ぶ。TOP10を見ると、特筆すべきは巨人勢。アダム・ウォーカーが3位で.244、さらに中田翔が4位(.237)、6位から8位は.217で岡本和真、丸佳浩、退団したグレゴリー・ポランコと続く。ウォーカーは110安打のうち、本塁打が23本、二塁打が28本、三塁打が1本だった。

 上位2選手は両リーグの本塁打王。1位のヤクルト・村上宗隆は.392と断トツの数字。2位だった西武・山川穂高に大差をつけている。2022年の155安打のうち、56本塁打、21二塁打、1三塁打と長打を量産した。また、日本ハム・清宮幸太郎は.209で12位に躍進している。

 昨年1位の鈴木誠也が抜けた広島勢はトップ20に1人も顔を出さず。ライアン・マクブルームの24位(.170)最高だった。チーム本塁打数が12球団ワーストの62本だった中日はダヤン・ビシエドの33位(.143)が最高だった。