【北京=田川理恵】新型コロナウイルスの感染が広がる中国で、河北省の地方当局が、多数の火葬を行った地元の火葬場を「特に優れた業績」を収めたとして表彰したとする文書がインターネット上に出回り、「人の死を祝うのか」などと批判の声が上がっている。

 香港紙・星島日報(電子版)が28日に伝えた文書によると、地方当局は火葬場が今月10日以降、毎日平均30件以上の火葬を行ったとして、「人々から高い評価を受けた」などとたたえた。当局の職員は別のメディアの取材に対し、内部文書だと認めている。

 中国では、新型コロナ感染による死者が増えていることが火葬件数の増加につながっているとみられ、各地の葬儀場で混雑が確認されている。

 ツイッターでは、北京市の「北京東郊葬儀場」が職員に対し、メディア取材を受けないよう求めたとされる通知文書も流出している。文書では、火葬件数や稼働状況を漏らすこと、職場の様子を撮影し、ネット上に投稿することも禁じている。

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