尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が11日、日本政府の防衛費増額について「頭上にミサイルが飛び交い、核が飛んでくる可能性があるのに、それを阻止するのは容易ではない」と述べた。
防衛費の増額と攻撃能力の強化を盛り込んだ日本政府の新たな国家安全保障戦略(NSS)を事実上擁護するような発言であり、波紋を呼ぶものとみられる。

 尹大統領は同日、青瓦台迎賓館で開かれた外交部・国防部の業務報告の最終発言で、「日本も頭上を(北朝鮮の)IRBM(中距離弾道ミサイル)が飛んでいるからこそ、
防衛費を増額し、いわゆる反撃概念を国防計画に盛り込むことにしたのではないか。
それについて誰がとやかく言えるだろうか」とし、このように語った。

 日本政府は先月、北朝鮮、中国など周辺国のミサイル基地を直接打撃する敵基地攻撃能力の保有と、5年後の防衛費国内総生産(GDP)の2%以上増額などを盛り込んだ新たな国家安全保障戦略を発表した。

 尹大統領は北朝鮮の核・ミサイル武力示威に対し、韓国軍に繰り返し断固たる対応を指示した。
また「3軸システムで最も重要なのはKMPR(大量反撃報復)だ。この力を備えて練習を怠らなければ、(北朝鮮が)攻撃をすることは難しい」とし、
「大量反撃報復を確固たるものにし、挑発心理そのものを抑えつける必要がある」と述べた。
さらに「我々が攻撃を受ければ100倍、1000倍にやり返す大量反撃報復能力を確固たるものに構築することが、攻撃を防ぐ最も重要な方法だ」とし、
「挑発に対する自衛権行使は確実にしなければならない。数倍、数十倍のレベルで対応してこそ、効果的な自衛権行使になる」と語った。


尹大統領、日本の安保政策を擁護「防衛費増額、誰もとやかく言えない」
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