通称「ブラック・スワロワー(黒い丸呑み屋)」。700メートルから2,800メートルの深海に生息するオニボウズギスは、自分の体の何倍も大きい獲物を捕食してしまうという珍しい魚です。エサの少ない深海に適応した進化なのだそうですが、そのせいで死に至ることもあるようで……。

旺盛な食欲は、時に仇となります。90センチメートル近いクロタチカマスのような巨大な獲物は、消化液の働きが追いつかず、体内で獲物が腐りはじめ、胃の中で腐敗してしまうのです。

腐った食べ物はみなそうですが、腐敗が進むとガスが発生します。オニボウズギスの胃は風船のように膨らみ、海上に浮上して死に至ります。
https://i.imgur.com/WQmIviU.jpg
https://i.imgur.com/GlvNviy.jpg