澤村拓一は恩義でロッテ復帰 原巨人また日本人に逃げられ「セットアッパー」穴埋めならず
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 ロッテに元レッドソックスの剛腕・澤村拓一(34)が復帰した。

 2020年9月に巨人からトレードでロッテに加入。3者三振デビューを飾るなど、セットアッパーとしてCS進出に貢献した。
シーズン終了後に海外FA権を行使し、米レッドソックスへ移籍。ロッテの在籍期間はわずか数カ月だったが、
「アメリカに行く際に待ってくれたというか、快く送り出してくれた千葉ロッテというチームへの義理を守るということもそう」と、
球団への感謝の気持ちをロッテ復帰の理由に挙げていた。

 さる球界関係者がこう言った。

「恩義というなら、2、3カ月しかいなかったロッテより、10年間在籍した巨人に戻るのが筋のはず。
澤村は移籍したロッテやレッドソックスでまずまずの成績を挙げたことで、
今回は水面下で複数球団の争奪戦になった。当然、巨人も声を掛けたそうです。
昨年4位に沈んだ巨人は、勝ちパターンの救援陣を固定できず、特にリーグワーストの失点だった八回のリリーフ投手が定まらなかったことが敗因の一つだった。
澤村なら抑えの大勢につなぐ役割もできたはずでしたが……」

 ロッテ在籍時に投手コーチだった「吉井理人監督(57)の存在が大きかった」と言う澤村は、「米国の野球を経験しているので、苦労だったり、いろんなことを分かってくれるのは精神的に大きい」と心酔している様子である。

「立場がないのは巨人の原辰徳監督(64)です。自分が動けば巨人に復帰すると思っていたのに帰ってこなかった。
澤村としては『制球力がない』と一軍失格の烙印を押され、巨人の最後の方は原監督に干されていた。
恩義といっても、ロッテにトレードで出してくれたことくらいしか感じていないかもしれない。
中大の先輩で次期監督有力候補の阿部ヘッドコーチとバッテリーを組んだ12年の日本シリーズで、サインを見落として頭をポカンと叩かれたこともあった。
在籍期間の長さじゃなくて、ロッテの方が戻りたいチームだったということです」