厚生労働省『令和3年賃金構造統計調査』によると、トラックドライバーの平均給与(大型トラック運転手の所定内給与額)は月28.2万円(平均年齢49.9歳)で、手取りにすると22万円ほど。年収は463万1,900円です。全産業の平均は月収30万7,400円、推定年収が489万3,100円ですから、平均以下の業界です。

しかしネットショッピングの広まりで、宅配便の取扱量は10年で4割増。そのような状況でも、トラックドライバーは慢性的な人手不足。厚生労働省『令和3年11月 労働経済動向調査』によると、全産業の欠員率は2.3%に対し、トラック運転手含む運輸業・郵便業の欠員率は3.5%。しかも全産業の平均年齢は43.2歳に対し、大型トラック運転手の平均は49.9歳、それ以外の運転手で47.4歳。人手不足×高齢化、でも需要ひっ迫。それなのに価格転嫁が進まず、賃上げは絶望的といわれる始末。

もはや、私たちの生活に、なくてはならないネットショッピング。トラックドライバーの賃上げとなると、その影響は広範囲に及びますが、問題山積の運送業界。待ったなしの危機的な状況です。