プロレスの祖・力道山が眠る東京・大田区の池上本門寺で3日、3年ぶりに「節分追儺式(ついなしき)」が催され、新日本プロレスの〝猛牛〟天山広吉(51)が引退試合を控えた武藤敬司(60)にエールを送った。

 武藤とは1990年代に大ブームを巻き起こした「nWoジャパン」で行動をともにした大先輩。「武藤さんが出るとどこの会場も満員になり、盛り上がっていた。タッグを組むと、いつもおいしいところを持っていかれる」と笑顔で振り返る。
一方で、影響を受けた部分も大きかった。特に物ごとをはっきりと言う性格をリスペクトしており、天山は「先輩のいいところはしっかりと継承していきたい。それを見習って、今では後輩を指導する時は、はっきりと伝えている」という。

 武藤は2002年に小島聡らと全日本プロレスに電撃移籍。別々の道を歩むことになった。「当時の会社は、今と比べて体制がよくなかったところもあった。退団する人には、その人なりの考えがあったんじゃないかな」と武藤の行動に理解を示しつつ「それでも俺は新日本が大好きで『ここでプロレスラーになる!』という決意で入門した。恩も愛着もあるから、俺は離れることはできなかったな」と語った。

 当初、今回の節分追儺式に武藤も出席予定だったが、1月22日の横浜アリーナ大会で化身のグレート・ムタが両太ももの肉離れを起こしたため欠席。21日のノア・東京ドーム大会で予定する内藤哲也との引退試合に暗雲が垂れ込めている。


 天山は「なってしまったものはしょうがない。完治までは時間がかかるから、しっかりと治してほしい」と気遣いながらも、「そんな時だからこそ、ピンチを乗り越えてほしい。復活して、引退試合では派手に大暴れしてほしい」とメッセージを送った。

 2007年以来となった節分追儺式では「こんなご時世だからコロナを吹っ飛ばす勢いでやりたい。いっぱい豆を投げて、みんなに元気と幸せを届けたい」と意気込み、豪快に豆をまいて参列者を喜ばせた。

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