楽天の田中将大投手(34)が今季のシーズン開幕戦となる3月30日の日本ハム戦(エスコンフィールド)で開幕投手を務めることが13日、分かった。石井一久監督(49)が報道陣に明らかにした。田中将にとって渡米前の2012年以来、11年ぶりの開幕投手。大きな注目を集める新球場でのオープニングゲームで大役を務める。

 第3クール2日目、集まった報道陣の前で指揮官は「2023年は、オープニングゲームは田中将大でいこうなかと思います。将大に初戦を託してチームはスタートしますけど、チーム一丸となって頑張るために彼が第一歩を踏んでくれると思います」と表明した。キャンプ初日に「今年の一歩目と一勝目は託すからね」と伝えたそうで「責任感のある投手なので、しっかりと目の奥はすごく力強く返事をしてくれた」と振り返った。

 岸や則本ら実績豊富なベテランが複数いる中、田中将を指名した理由については「1試合の平均イニングだったり、1年通しての総イニングだったり、数多くイニングを消化している投手だと思うので、信頼も含めて託しました」と説明した。なお、本拠地開幕戦となる4月4日の西武戦(楽天モバイル)は則本が先発することも合わせて発表された。

 田中将にとって北海道は、駒大苫小牧時代の3年間を過ごした“第2の故郷”だ。まい夫人の故郷でもあり、22年5月3日の日本ハム戦で日本球界復帰後初めて札幌ドームで白星を挙げた際には「この地に対する思いがある」と話していた。北海道の野球ファンにとっても北の大地にゆかりが深いマー君は特別な選手。ビジターチームではあるが、特別なマウンドに上がるにはうってつけの存在といえる。