0001それでも動く名無し
2023/02/15(水) 02:25:18.94ID:P873pMRZ0そう言いながら取り出したチョコレートを口に運んだかと思えば、顔を俺に近づけてきた。
「ちょっ、おい、待て───」
いつも強引なこいつが制止を聞くはずもなく。あっという間に腰を引き寄せられ後頭部を掴まれると、唇にチョコレートが触れた。
こんな真似できるかと叫びたい。けれどここまで来たらどうせ逃げられない。
諦めて口を開ければ、すぐにそれは舌の上に転がってきた。
「……んぅ、ふ……はぁ、んむっ」
舌が絡み合うと熱に溶かされ柔らかくなっていく。そしてまた押し込まれ、甘ったるい味がゆっくりと口の中に広がった。
「…っは、あっま……」
「ん、そうっすね。でも僕はもっと甘くしたいんですけど?」
「やめろや!」
「なんすか?もしかして…期待してます?」
うっせんじゃボケ!と否定してしまえば良かったのに、どうしてか俺の身体は続きを期待していたのだった。