「VTuberはただの絵」論争に終止符!『にじさんじ』月ノ美兎から至極の名言

顔を出さずにキャラクターの“ガワ”をかぶって配信することで、アンチから「ただの絵じゃん」と罵られてきたVTuber。そんななか、『にじさんじ』所属の古参VTuber・月ノ美兎が、クリティカルな反論を繰り出したことが話題を呼んでいる。


VTuberが「絵」ならリスナーは?

名言が飛び出したのは、4月5日に行われた『Vtuberメイドラミエ』というギャルゲーの実況配信。そこでバーチャルの世界から飛び出してきた「天使ラミエ」というヒロインが、主人公をやさしく慰める場面があり、月ノ美兎は感極まってしまったようだ。

とくに「人はみんな心があるんですから」「心を枯らしてしまうことが大人になることではありません」といったセリフが刺さった模様。月ノ美兎は「至言!」「これがわかってない人間が多いんだよね! ラミエちゃん」「バーチャルユーチューバーも、みんな傷つく心はあるんだよ!?」と絶叫していた。

すると配信を見ていたリスナーから、《でもVは絵だから心なんてないぞ》とのコメントが。アンチではないものの、“絵じゃん”の文脈に乗っかったネタのように見えるが、そこで月ノ美兎は「お前ら文字だろうがよぉ」「一次元が二次元に何言ってんだ」と反論するのだった。


月ノ美兎がとっさに繰り出した名言に、ネット上では《色んな意味を含んだ素晴らしい返しだと思う》《やっぱり委員長なんだよなぁ》《絵じゃんに対してお前らは文字だろって瞬時に返せるのさすが》《Vがただの絵ならお前らただの文字だろって言ってたの凄い納得させられた》と称賛の声が上がっている。


「お前ら文字」発言の高度な文脈

ちなみに「絵じゃん」という言葉は、元をたどれば、VTuberがブームになる以前から5ch(旧・2ch)界隈で広く使われていた。主に漫画やアニメなどのキャラクターを「俺の嫁!」と豪語するオタクに対し、「絵じゃん」とマジレスする文化だ。

その後、VTuberが配信界隈で人気を博するようになると、顔が見えない相手に入れ込むファンたちを揶揄する言葉として定着。また加藤純一などの顔出し配信者たちも、「絵を崇拝するオタク」をネタにする風潮を作り上げていった。

だが、実際にはVTuberは「絵」だけでなく心をもった存在。目に見えるものだけで判断するなら、VTuberが「絵」であるように、コメント欄などにいるネットユーザーは「文字」でしかなくなってしまうだろう。

月ノ美兎がどこまで考えていたのか分からないが、一瞬のひらめきで「絵じゃん」問題への画期的な回答を行ったのは、さすがとしか言いようがない。

なお「お前ら文字だろうがよぉ」の部分だけが拡散されているが、リスナーを「文字」とこき下ろすのが真意ではなかった模様。むしろVTuberもリスナーも決して「絵」や「文字」ではないことを、『星の王子さま』のエピソードを引用する形で訴えていた。

どれだけ時代が変わっても、元祖「にじさんじ」の“顔”は伊達ではないようだ。
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