0001それでも動く名無し
2023/02/18(土) 03:01:22.11ID:3rWKS6QR0「学校の先生!似合ってるっす!」
「アホ!おべんちゃらいらんわ!」
集中力が切れたのか、俺に悟られまいとお世辞を並べ始めた振る舞いにすぐさま一喝した。
どうしてか俺がこいつに英語を教えることになったのだが、如何せん進展が遅い。
「あっ、ここ分かんないんすけど」
「ん?どこ?」
「ここっす」
ふとテキストに指を差しながら尋ねられ、文章を確認しようと覗き込んだその時、何か柔らかいものが頬に触れた。
この感触の正体を俺は知っている。
「お前な…」
「ふふ、隙あり」
俺の頬に不意打ちでキスをして、満足げに笑みを浮かべているのだ。
「良いこと思いつきました。今日は、教師と生徒の設定で行きましょうか」
「ふーん…途中からずっとうわの空なんはそういうことやったんや」
「あっ」
「その1冊終わるまで絶対せえへんわ!ボケ!アホ!」
「それはアカンすよ!」