実際のところ田中将大の評価はどうだったのか。NPB関係者はメンバー選考の背景をこのように明かした。

 「年明けに先行発表された大谷ら12人はかなり早い段階から確定していた不動のメンバー。監督はコーチらと意見交換しながら最終メンバーの絞り込みを進めていきましたが、辞退者も多くて少し難航はしたのは事実です。候補リストのマー君の名前があったのは事実で、それは本人にも伝えられていましたが、プッシュしていたのは栗山監督だけで他のコーチやスタッフはほぼ全員が反対だったと聞きます。監督は日米での豊富な経験と熱意を評価していたのですが、感情論で彼を選んでしまうと選考基準がブレて不満が出かねない。結束が求められる短期決戦において、チーム内にひずみが生まれることは絶対に避けたいところですから。最終的には誰もが納得するメンバーで戦うという決断に至り、1月中旬にマー君側に落選が伝えられました」

 実際に近年の成績を見れば、代表入りした投手と比較しても田中はワンランクもツーランクも下と言わざるを得ない。

 それでも、栗山監督はWBCで使用されるメジャー球への対応や、チームメートへの助言など国際大会における精神的支柱といったプレー以外の役割を求めていたとみられる。しかし、その役割はダルビッシュが十分に担えるもので、メジャー組が多数参戦する今大会において田中はオンリーワンの存在ではなくなってしまったのだ。

「球団側は成績だけだけではなく、存在意義など目に見えないチームへの貢献度も考慮した上で最初に提示した年俸は4億円前後だったようで。田中も減俸は覚悟していたようだけど、周囲には”納得できない”と強い不満を口にして、球団側に何度も見直しを要求した結果、最終的に4億円超のダウンというところで落ち着いたみたい。でも、その金額にも決して納得しているわけではないらしいよ」(球団OB)

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