侍に復帰した栗原は、米国時間22日の準決勝・米国戦に代打出場を果たすと、続く23日の決勝・韓国戦は「7番・指名打者」でスタメンに抜擢された。「まさか…ですよ。うれしかったですね」。だが、ファイナルの舞台は甘くはなかった。

 2回の第1打席は三振に終わると、続く3回は1点先制後の一死満塁。試合の流れを左右する場面で打席に回ってきた。「あそこまでの選手だったね、俺は(笑い)…日本で試合してたとはいえ、球の質が違いました」。結果は最悪の併殺打。続く打席は代打を送られ、栗原のWBCは2試合で3打数無安打、2三振のホロ苦い結果に終わった。

 栗原はこの時の経験をこう振り返る。

「バタバタでしたけど、なかなかできない経験をさせてもらいました。シーズン中は調子が悪くても、チームが負けても『明日…』ってなるけど、これはもう負けたら終わり。サッカーのW杯じゃないけど、現役中に少しでもこういう、経験できたのはよかった。プロ野球生活で唯一の『優勝』もコレ。わざわざ呼んでくれた原監督には、今でも頭が上がりません」

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