ロシア極東・ウラジオストク近郊のガレンキ村は中国との国境に近い小さな農村だ。 ソ連邦崩壊以降、広大な農地が放置されたままで、世界の食糧情勢が争奪戦の様相を呈する中、周辺諸国がそうした農地の獲得合戦を繰り広げている。 日本も従来の北米などに代わる安定的供給地としてこの周辺地域に注目し、大豆の現地生産の検討を始めた。

しかし、そこには既に根を下ろし成果をあげる容易ならざる“先客”が… 隣国の韓国企業、そして中国人だ。 手をつける者がいなかったこの地に、富を求めて、隣国から国境を越えて飛んできた「渡り鳥農民工」たち、文字通り“住みつき”農業に従事、その数が年々増え続けている。未開発・そして極寒の大地―そんな劣悪な環境などものともせず、一攫千金を狙って国境を越えてきた農民工をまとめるのは農場主の中国人・孫勇氏。 異国での農業で成功した青年実業家にカメラは密着!
そんな渡り鳥たち・中国農民工のやり方を苦々しい思いを募らせるロシアの人々。 食糧をめぐる奪い合いは、まさに食うか食われるかの争いだー。経済大国の中国とロシア。 列強の国境で観た、飽くなき富への渇望と食糧を巡る攻防にカメラが半年に渡って密着、知られざる経済ドキュメンタリー傑作選を配信