公式戦、オープン戦を通じて1軍初登板の大型右腕が、初見参の甲子園でベールを脱いだ。七回から登板した20年度ドラフト1位のオリックス・山下舜平大投手(20)が自己最速を更新する158キロで三者凡退。売り出し中の若虎をなで斬りにした。

 「思っていた以上に(球速が)出たしアドレナリンも出た」と振り返った圧巻マウンド。先頭の島田を2球連続の157キロで追い込み、自己最速158キロで3球三振。森下も156キロの1球で仕留め二ゴロ。井上の2球目も158キロで、カウント0-2から最後は142キロのフォークで三ゴロに打ち取った。

 味方も敵将も舌を巻く。球を受けたのは西武からFA移籍した森。「バケモンです。今まで(投球を)捕った中で一番速い」と絶賛した。阪神・岡田監督も「ビックリしたわ。久しぶりに速い球見た」と仰天。山本、宮城がWBC参戦のため、山下は開幕ローテも狙う。「2、3、5イニングといければ」と貪欲だ。中嶋監督は「よければいいほど、慎重にならないと」と起用には慎重だが「楽しみな選手」と、まずは合格点を出した。

 ◆山下 舜平大(やました・しゅんぺいた)2002年7月16日生まれ、20歳。福岡市出身。190センチ、98キロ。右投げ右打ち。投手。福岡大大濠から20年度ドラフト1位でオリックス入団。1軍登板なし。昨季はウエスタン8試合で2勝2敗、防御率3・31。

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