AIが政府「名誉顧問」に ネットの声から課題抽出 ルーマニア
https://news.yahoo.co.jp/articles/c7f3920547b7a11d14e755ca69055c38196830a5

ルーマニア政府に最近、インターネット交流サイト(SNS)の国民の声から課題を抽出する人工知能(AI)ソフトが「名誉顧問」として加わった。

 チウカ首相が1日の閣議で、新メンバーとして紹介した。収集した内容を分析し、優先課題を政府に提案する仕組み。AIが政府の顧問を務めるのは世界で初めてという。

 このソフトはルーマニアの技術者らが開発し「イオン」と名付けられた。閣議では姿見のように表面が鏡になっている対話型AIがお披露目された。チウカ氏は「素早く自動的に世論を把握できる。政府機関でも全ての人の話を聴く能力はないが、新技術は解決策を与えてくれる」と述べた。

 SNSだけでなく、専用ウェブサイトからも市民の意見を募る。政府は積極的な利用を呼び掛けている。

 ルーマニアは2007年の欧州連合(EU)加盟後も、汚職対策などが不十分と指摘されてきた。新政策顧問を迎え、デジタル化推進を打ち出すとともに、政府の透明性を演出したい思惑もありそうだ。