松屋のカレーが290円→680円に高騰、価格妥当性に疑問?肉が見えず黄色の油脂
https://biz-journal.jp/2023/03/post_335997.html

 2000年には290円で販売されていた松屋のカレーだが、この20年の間に徐々に値上がり。昨年5月の価格改定時には「オリジナルカレー」の価格は480円のまま据え置かれたものの、今年1月には「オリジナルカレー」の販売が終了となる一方で、終売となっていた「創業ビーフカレー」をリニューアルしたメニューが復活。松屋のカレーメニューの最低価格が一気に200円も上がることになり、事実上の値上げと受け止める向きも多かった。

付加価値を備えることなく価格だけが高騰
 松屋の定番は牛めしとカレーだ。昔は牛めしもカレーも庶民に優しい価格設定であったが、カレーは今や並盛で680円になっている。牛バラ肉を丸ごと煮込んでいるという触れ込みのとおり、一口食べると、つくだ煮やコンビーフのごとく肉と思しき繊維がスプーンに張り付いている。ビーフカレーと名乗るが、煮込んであるせいか肉らしいものは見当たらない。他社はレトルトを湯煎して提供するところも多いが、松屋は焼き物以外「レンチン」で提供している。温度が上がりきらないためか、残念ながら油分が分離し、ざらざらとした食感が強い。カレー本来のスパイスを感じさせず、最後のほうは黄色い油脂でご飯を食べる印象だ(以下の画像参照)。「これぞ松屋テイスト」としてファンも多いのだろうが、一般客にしてみると脂っこいと感じるかもしれない。

消費者にその価値がうまく伝わっていないのかもしれないが、ビーフカレーは特段の付加価値を備えることなく、価格だけが高騰したように映る。さらに「松屋特製ロースカツビーフカレー」に至っては並盛で900円と1000円に迫る価格設定となっている。松屋しかない立地であれば強気の価格設定と感じるが、近隣に価格相応の価値を持つ他の店舗がある場合は、そちらを選択する客が多いのではないだろうか。