3日午前6時半ごろ、千葉県一宮町の海岸で、体長約2メートルのイルカ約30頭が打ち上げられた。

 カズハゴンドウの群れとみられ、エサを追ううちに千葉県沿岸に打ち上げられた可能性も指摘されている。だが、東日本大震災直前の2011年3月4日に茨城県鹿嶋市の下津海岸で約50頭のイルカが打ち上げられていた。11年に打ち上げられたイルカも同じく「カズハゴンドウ」で、当時も「沖合を回遊する春先にみられる現象」と報じられていた。

 それだけにSNSでは《千葉でイルカが打ち上げられてるって 最近地震が多かったから磁場に影響してるのかな?》《自然災害のお知らせの予感も念頭に動かねば》などと心配の声がみられる。

■日本海ではイワシ大量打ち上げ

 また今年は年明けから、青森県むつ市の海岸や北海道の斜里町、新潟県糸魚川市の海岸などで、大量のイワシが打ち上げられている。

 吉村昭のルポルタージュ「三陸海岸大津波」では、1896年の6月、三陸沿岸地方はマグロとイワシ、カツオが異例の豊漁で、そのさなかに「明治三陸地震」が発生したという。武蔵野学院大学特任教授・島村英紀氏(地震学)が言う。

「イルカやクジラ、イワシなど海洋の生き物は海底に流れる地殻変動に敏感であることで知られています。電流、電磁気の異変をキャッチする能力は人間より2桁以上高いとみられています。そのため、因果関係は科学的に証明されていませんが、関係ないとは言えない。今回イルカ30頭が打ち上げられたのは多い印象。それだけ強い電流が流れている可能性もあります。海底の岩盤がずれて発生した電流を感じ取り、エサだと勘違いして近づいたのかも知れません」

 3月27日には宮城県沖(震度4)、28日に青森県東方沖(震度4)をはじめ、今月1日に千葉県東方沖(震度2)、2日茨城県北部(震度2)など東北から関東地方で有感地震が続いている。注意は必要だろう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/abda84f13a72c88b3fee4401aef57114bd90fdcb