<原神逃し後悔するMS>

MSはスタート地点で、ソニーに遅れを取った。ソニーは2017年、中国企業によるプレステ用ゲーム開発を支援する「チャイナ・ヒーロー・プロジェクト」を始動。
17作品を支援し、うち7作品が商業化された。

同プロジェクトの元責任者、Kuangyi Zhou氏は4月、ロイターに「この2年間は沈黙していたが、プログラムは今も快調に進んでいる」と述べた。
「このプログラムから生まれて成功したゲーム全てを誇りに思っている。新たな作品群が生まれて来ることは、疑いようがない」とした。

ソニーが、当時無名だった米哈遊と提携したのは2019年。
1年後にリリースされた同社の「原神」は世界中でヒットした。このゲームはパソコンと携帯端末の両方で遊べるが、ゲーム機版はプレステが独占している。

2人の関係筋によると、MSは原神を逃したことを後悔している。
開発の初期段階で米哈遊と接触したが、契約には至らなかったと関係筋の1人は話した。

別の関係筋によると、MSが現在、中国開発企業の発掘に精を出しているのは、この経験がバネになっている。
先の関係筋の1人は「原神を発掘したことで、ソニーは大金を稼いだ」という。

プレステ版の原神の売上高は公開されていないが、センサー・タワーのデータによると、携帯端末版の売上高は5月時点で30億ドルに達している。
https://jp.reuters.com/article/china-games-idJPKBN2RL076