藤浪は試合後は「投げ急いだのと、前回打たれたから『厳しいところ』というのが頭をよぎった。難しく考えすぎた」と“弁明”したが、メジャー初登板どころか、阪神時代から何ひとつ変わらぬ自滅ぶりである。

「本人の実力もさることながら、入った球団も悪かった。昨季60勝102敗でア・リーグ西地区のダントツ最下位に沈んだアスレチックスは、今季も戦力不足は明らか。藤浪の制球力に難があるのを知りながら、投手コーチが足の踏み出し位置をアドバイスするなどの軽い突貫工事でエンゼルスとの開幕カードに先発させざるを得ないほどの駒不足です。同じように制球難の悪癖を抱えていた澤村(現ロッテ)を、レッドソックスは当初、プレッシャーのかからない場面で起用するなど、徐々にメジャーに慣れさせていった。そういう余裕が今のアスレチックスにはない。いきなり先発ローテですから、気の毒な面はある」(現地特派員)