0001それでも動く名無し
2023/04/13(木) 02:54:53.06ID:OCspn7NZM「えーーー!!」。八回1死で村上に代打が告げられると、敵地のスタンドから大ブーイングが起こった。終わってしまうには惜しい、圧巻の投球だ。
「誠志郎さん(坂本)と、どういう意図でやっていこうかと話していたので、良いようにハマりました」
初回をわずか8球で三者凡退に抑え、快投ショーの幕が開けた。二回先頭では、プロ入り当初から対戦を熱望してきた智弁学園の2学年先輩・岡本和と初対決。昨秋から磨いてきた148キロ高め直球で空振り三振に斬った。五回先頭でも二邪飛。「巨人の4番ですごい打者ですけど、打たれたくない気持ちが強かった。抑えられて良かった」と納得顔だ。
アウトを重ねる度に高まる場内の緊張感と高揚感。それでも「目の前のことだけを考えて。何も意識せず、無駄なランナーを出さないようにしようと思っていた」と冷静だった。5奪三振で7回をパーフェクト。大記録がかかる中、84球での降板にも「余力は少しはあったんですけど、本当に7回投げ切れて良かった」と後悔はない。
左肩違和感を訴えた伊藤将の離脱などで巡ってきた、新人時代の21年8月28日・広島戦(マツダ)以来、約2年ぶりとなる1軍での先発機会。岡田監督は「これは当然、次も先発やらさないと」と次戦の先発を明言した。
昨年夏頃、心はどん底だった。「あぁもう上がれそうにないと思ってました」。1軍には鉄壁の投手陣。コロナ感染の時期も重なった。2軍では2年連続のタイトルを獲得するなど奮闘を続けたが、声は掛からない。いつしか自身で“1軍の壁”を作り上げた。
新人時代には2試合に先発もいずれも5回を持たずKO。「特に2試合目は悔いが残ってます。ビビりなだけ。結果を出さなきゃと焦って、逃げの投球になってました」。このままではいけないと、フェニックス・リーグから生命線の直球を磨いた。オフの自主トレは青柳に弟子入り。さらに研鑽を積んだ。
プロ初勝利こそ逃したが、示した3年目の成長。「2年前と同じになったらどうしよう」-。試合後、前日まで抱えた不安は消えていた。
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