現場で身柄を確保された木村隆二容疑者は、和歌山県警によると、取り調べに「弁護士が来てからお話しします」と黙秘し、自身の名前も明かさないという。近所の住民らは木村容疑者について「物静かでおとなしい」と語る。

木村容疑者が所持していた運転免許証には、兵庫県川西市の住所が記載されていた。登記簿や近所の住人らによると、家族とともに約15年前、住宅街の一角にある2階建ての住宅に引っ越してきたとされる。事件を受けて報道各社が木村容疑者の自宅周辺に詰めかけたが、インターホンを鳴らしても室内から反応はなかった。

一家と付き合いがあった女性らによると、木村容疑者は3人きょうだいの末っ子。幼い頃は当時住んでいたマンションの建物内で、鬼ごっこをして遊ぶ元気な子供だったという。小学生の頃を知る男性は「10年ぐらい会っていないが、ニュースで名前を聞いて驚いた。自分が知らない間に何があったのか」と話した。木村容疑者はその後、地元の中学と高校に通っていたとみられるが、現在の職業は明らかになっていない。

約1カ月前には母親と一緒に自宅の庭いじりをする姿が見かけられていた。近くの60代女性は「(木村容疑者は)会えば会釈する程度で、物静かな印象だ。和歌山まで行ってどうしてこんな事件を起こしたのか」と語った。地元自治会で代表を務める男性(75)も「寝耳に水の事件。一家のトラブルも聞いたことがなく、驚いている」と話した。【戸田紗友莉、大野航太郎、古川幸奈】
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