https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230417/k10014041141000.html
大成建設 施工不良で工事やり直し 関連費用で240億円損失計上


札幌市に建設中の高層ビルの建設工事をめぐり、大手ゼネコンの大成建設は、鉄骨を組み立てる工程で施工不良が見つかったため工事をやり直すことになり、それに関連する費用として、およそ240億円の損失を計上すると発表しました。

大成建設が札幌市中心部で建設中の26階建ての高層ビルでは、先月、鉄骨の柱やはりを組み立てる工程で基準を超えるずれが複数見つかったほか、発注元の企業に対して、鉄骨の組み立ての精度について虚偽の数値を報告していたことが明らかになっています。
全体の2割程度まで進んでいた工事は、最初からやり直すことになり、大成建設は17日、追加費用としておよそ240億円の損失を計上すると発表しました。

こうしたことを受けて、ことし3月までの決算の最終的な利益の見通しについて、グループ全体で670億円から471億円に下方修正しました。

また、業績の見通しを下方修正した経営責任を明確にするため、ことし6月までの3か月、相川善郎社長の月額の報酬を50%減額するほか、社外取締役をのぞく取締役の月額の報酬を30%減額するということです。

大成建設は「多大なるご迷惑をおかけすることとなり、誠に申し訳なく、深くお詫び申し上げます」とコメントしています。