3月の首都圏マンション価格、過去最高1億4360万円

 不動産経済研究所が18日発表した3月の首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の新築マンション1戸あたりの平均発売価格は、前年同月と比べて2・2倍の1億4360万円となり、単月で初めての1億円突破となった。都心で大型の超高額物件が出たためで、1973年の調査開始以来、最高価格となった。
 同研究所によると、東京都港区の超高級マンション「三田ガーデンヒルズ」の第1期販売が始まり、全体を押し上げた。約400戸あり、平均価格は4億円台で、完売したという。JR浜松町駅近くの再開発で、世界貿易センタービル跡地に建設されている「ワールドタワーレジデンス」の第1期販売の169戸(平均価格約2・5億円)も完売した。最高倍率は81倍に上ったという。

 同研究所の松田忠司・上席主任研究員は「いずれの物件も立地的な希少性が高く国内外から購入希望が殺到している」と話す。
 エリア別では、東京23区が前年同月と比べ2・7倍の2億1750万円となった。神奈川県や千葉県が5%程度上昇した一方、埼玉県は2割近く減った。
 今後は、東京五輪の選手村を改修した「HARUMI FLAG(ハルミフラッグ)」のタワー棟や、東京23区内の再開発マンションが出てくる見込みで、松田氏は「高値が続く可能性が高い」としている。