日本生産性本部が19日発表した2021年の労働生産性の国際比較によると、日本の1時間あたりの労働生産性は49・9ドルで経済協力開発機構(OECD)加盟38か国中27位だった。比較可能な1970年以降、最も低い順位となった。

 労働生産性は、働く人が一定の時間内にどれだけモノやサービスを生み出したかを指標化したもの。1位はアイルランドで139・2ドル、2位はルクセンブルクで119・2ドル。いずれも法人税率が低く外資企業が多く立地する。先進7か国では米国の7位(85・0ドル)が最高だった。

 日本は経済成長率は上昇したものの、コロナ禍からの経済正常化に伴い、労働時間が増えたことが生産性の下押しにつながったという。他の先進国に比べて日本は人への投資が少ないとされ、日本生産性本部は「人的資本への投資が生産性向上に欠かせない」と指摘する。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20221219-OYT1T50163/