「ひょっとしたら、あるかもしれません」

 こう言うのは在京球団のスカウト。

 9日の春季岩手県大会地区予選で高校通算129本塁打を放った佐々木麟太郎(花巻東)が、高校からいきなり「メジャー挑戦します」と言い出す可能性についてだ。

 夢は同校OBの菊池雄星(ブルージェイズ)や大谷翔平(エンゼルス)と同じメジャーでプレーすること。菊池や大谷がそうだったように、麟太郎も下級生のころからメジャー球団がマーク。9日の試合もアスレチックスのスカウトが熱い視線を送っていた。

 菊池はドラフト前にメジャー8球団と面談したし、結局は日本ハムに入団した大谷にしても一度は会見まで開いてメジャー挑戦を表明した。この学校には本人の意思を尊重する“土壌”があるだけになおさら「メジャーに挑戦します」と言い出しても不思議ではない。

「パンチ力のある大砲候補には違いないが、守れないうえに走れない。打撃にしてもハッキリとした穴があるしね。そういった選手が、ただでさえ生存競争の厳しいマイナーリーグから這い上がれるのか。ま、行きたいと言うことも、実際に挑戦することも自由ですけどね」

 とは前出のスカウトだが。