中国人が回転寿司に行って大量のワサビを使わなくなった納得の理由
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakajimakei/20230514-00349498

5月9日、中国メディア『環球時報』に「日本の寿司の食べ方」に関する詳細な記事が掲載された。
そこには、日本の回転寿司店での炎上事件、高級寿司店で板前を前に食べる醍醐味、回転寿司での正しい食べ方、などが書かれていた。

たとえば、回転寿司については、こんな記述がある。
「重ねる皿は10枚を目安にすること」「なるべく会話は控えめにすること」「あっさりした白身から、徐々に赤身、味の濃い寿司を食べるのがよい」。

さらに「箸で食べるのがよいか、手で食べるのがよいか」といった情報のほか、「ネタの側にしょうゆをつけ、できれば一口で……」といったことまで書かれている。

寿司の「食べ方」にも関心が高まる
そこには「かつての中国人はワサビを大量に小皿に盛り、そこに醤油をたらし、ドロドロになったワサビまみれの寿司を食べていたが、それではちゃんと寿司を味わえない。醤油のつけすぎも厳禁」と書いてあり、驚かされた。

彼らは日本関係のSNSをチェックしたり、日本旅行の経験を積んだりしたことで、日本人が想像する以上にたくさんの知識を得るようになった。

その結果、単に美味しい寿司を食べられればよいということではなく、「寿司の正しい食べ方」「寿司店でのマナーや作法」も学ぶようになったのだ。

むろん、中国は広い。まだ日本に一度も行ったことのない人で、地元の回転寿司だけでしか「日本食」を味わえない人も多く、寿司の食べ方など、とくに気にしない人も多いだろう。
だが、日本人がパスタを食べるとき、徐々に、イタリア式にスプーンを使わず、フォークだけで食べるようになっていったのと同じように、中国人も「本場での食べ方」に関心を持ったり、本場で人気のメニューを自分たちも食べたいと思うようになった。
ただ食べるだけでなく、どのように食べたら美味しいのか、を知ろうとする。つまり、それくらい、彼らの日常生活の間に日本の寿司が浸透してきた、といえるだろう。

かつて、中国人は「生ものは決して食べない」「寿司を食べるとしたらネタはサーモンばかり」「ワサビつけすぎ」といった話をよく聞いたが、それはもはや「昔の話」になりつつあるのかもしれない。