5月20日のDeNA対ヤクルトで、一触即発の乱闘騒動が起きた。この試合では6回に牧秀吾、7回に佐野恵太、宮崎敏郎と主力3選手が死球を受け、宮崎が死球を受けた際には両軍のベンチから選手が飛び出す事態に発展。関根大気やヤクルトの森岡良介コーチがエキサイトするなど、球場の空気はかなりピリピリしたものとなった。

 最近のプロ野球では乱闘は珍しいだけに、注目を集めたこのシーンを野球解説者はどのように感じたのか。現役時代にロッテで活躍した里崎智也氏は自身のYouTubeチャンネルで、DeNA対ヤクルトの乱闘について振り返った。まず里崎氏は「最近の乱闘とか乱闘もどき。誰も本気じゃないじゃん」「『ウェーイ』って言って終わる」とそもそも乱闘と呼べるほどの騒ぎではなかったと感想を述べた。

 次に「甘くなったら困るから、外れたらボールぐらいになると当たっちゃうじゃん」と死球は厳しく攻めた結果だと口にし、「言わば死球は強打者の証」とキッパリ。また、攻めた結果の死球と故意の死球の違いを「わざとじゃない時はひっかけたり抜けたりね。わざとの時は(自分に)向かって投げてくる」「キャッチャーがインコースに構えて当たる時ってわざとじゃない。わざとの時は真ん中とかアウトコースに構えてる。『わざとじゃないですよ』っていうのを見せる」と説明した。

 また、「当てられたら行きまっせ、こっちも。おたくの主砲行きまっせ」「それが抑止力になったりするわけじゃん」とチームメイトが厳しい攻めをされた際にチームメイトを守るための手段として使うことがあるとコメント。実際に現役時代に阪神戦で1回だけ意図的に“抑止力”を発動したことがあり、「(阪神の)ジャンに背中の後ろ投げられて、ムカついて成瀬に『行くぞ』って言って鳥谷の背中の後ろ通したった」と告白。当時マウンドに立っていた成瀬善久氏も嫌々ではあるが、その“リード”に応えたようで、「(嫌だと)思ってたけど、あいつ素直にやるからね、すごいところだよ」と里崎氏は語っていた。

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