0001それでも動く名無し
2023/06/03(土) 17:44:37.33ID:1wrcMV2Cr中田は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、中田ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たくなったベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってオンラインサロンをしなくちゃな」中田は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、中田はふと気付いた
「あれ・・・？ここは舞台？お客さんがいる・・・？」
中田が目にしたのは、劇場外まで埋めつくさんばかりの観客が
地鳴りのようにパーフェクトヒューマンを踊る光景だった
どういうことか分からずに呆然とする中田の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「あっちゃん、ネタ合わせだ、早く行くぞ」声の方に振り返った中田は目を疑った
「し・・・慎吾？」 「なんだうんこ、居眠りでもしてたのか？」
「せ・・・せいや？」
「なんだ中田、かってに俺を引退させやがって」
「松本さん・・・」 中田は半分パニックになりながらスタジオのパネルを見上げた
サンドウィッチマン 368
オリエンタルラジオ 350
粗品 345
千鳥 343
ウエストランド 340
笑い飯 340
暫時、唖然としていた中田だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ！」
松本からピンマイクを受け取り、舞台へ全力疾走する中田、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、チャンギ空港で冷たくなっている中田が発見され、宮迫と藤森は病院内で静かに息を引き取った
