名古屋市が復元をめざす名古屋城木造天守のバリアフリー化をめぐり、市が主催した3日の市民討論会の中で、エレベーター(EV)の設置を求める意見を述べた身体障害がある男性に対し、他の参加者から差別発言があった。

討論会では、車いすの男性(70)が天守最上階まで車いすも運べるEVが設置されなければ、「障害者が排除されているとしか思えない」と市側に訴えた。

その直後、EV不要の立場から2人の男性が発言した。最初の男性は車いすの男性に対し、「河村市長が作りたいというのはエレベーターも電気もない時代に作ったものを再構築するって話なんですよ。その時になぜバリアフリーの話がでるのかなっていうのは荒唐無稽で。
どこまでずうずうしいのかっていう話で。我慢せえよって話なんですよ。お前が我慢せえよ。エレベーターを付けるなら再構築する意味がない」などと話した。

次に発言した男性は身体障害がある人への差別表現を使った上で、「エレベーターは誰がメンテナンスするの。どの税金でメンテナンスするの。その税金はもったいないと思うけどね。
毎月毎月メンテナンスしないといけない。本当の木造を作って」などと話した。

この2人の男性の発言の後には会場の一部からは拍手も起きた。