ぼっち「す、好きですっ、おねえさんっ」 廣井きくり「んあ?」
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ある日
STARRY
廣井「お、おつかれー」
星歌「何がおつかれだよ、しね」
廣井「いや相変わらずひどいなー先輩は。はは」
虹夏「今日は一体何の用ですかー?」
廣井「あーお姉さんに似て冷たいなー?あ、えーっと、別に用があるってほどじゃないんだけど」
廣井「今日ってぼっちちゃんって、いる?」
星歌「はあ?あー、今日確かバイト入ってたはずだからそのうち来るんじゃない?」
廣井「ふーん、そっ、そっかー」
星歌「なんだおまえ?なんか今日様子おかしくないか?ひょっとしてぼっちちゃんと何かあった?」
廣井「え!?い、いや別にそんなことない…んだけど、あはは」 ……
昨日
廣井「え?好きって…私の事?、…あーうん!わたしもぼっちちゃんのこと好きだよーあはは」
ぼっち「……」
ぼっち「あ、あの…そういうんじゃ、ないんですけど」
廣井「…え?」
ぼっち「そ、そ、その…そういうんじゃなくて…、おねえさんには先輩バンドマンとして…いろいろ助けてもらって…その…
ライブとかすごくお、お姉さん…カッコいいから…その…」
ぼっち「す、すきになったんです…、おねーさんのこと」
廣井「…え、ええっと…」 廣井「え、あの、ぼっちちゃん。じょ、冗談、だよね?その」
ぼっち「……、違います、けど」
廣井「へ、へえ…そう」
廣井「け、けどあ、あの…わたしその、30手前で酒飲みでこんなだし、ぼっちちゃんはまだ10代でまだ前途ある若者であって
あのもう一度よく考えてもらって…ええとその」
ぼっち「ぐす…」
廣井「え…」
ぼっち「あ、ご、ごめんなさい…、は、はは…そ、そですよね。わ、わたしなんかが、おねえさんに相手にされるわけ…ないですよね」
ぼっち「わ、わたしなんかが…、告白…す、するなんて…おこがましかったですよね、ご、ごごめんなさいっ」
廣井「あ、い、いやぼっちちゃん。わたしそういうつもりでいったわけじゃあ…」
ぼっち「ご、ごめんなさい、わ、わたし、そ、その…、し、失礼しますっ」
廣井「あ、あの、ぼ、ぼっちちゃん!?」 回想終わり
廣井「……」
星歌「やっぱりお前おかしいだろ、ウチに来てなんでそんな静かに座ってんだよ」
廣井「あ、い、いやまあ…なんというか、そういう日あるといいますか…その…あ、あの…」
PA「廣井さん、確かに今日は様子がおかしいですね」
虹夏「なんか大人くしてもにょもにょして…なんか静かにしてると、ちょっとだけ、ぼっちちゃんに似てるかも」
廣井「!??は、はああ!?そ、そんなことないしっ!いや全然いつものわたしっしょ!?」
星歌「いや急に大声出すなようっせーな」 喜多「こんにちはー」
星歌「おう、おつかれ?あれ、ぼっちちゃんは?一緒じゃなかったの?」
喜多「ああ…今日学校休んでるみたいで、心配してロインで連絡したら具合悪いみたいで。
今日のバイトも休みたいって」
虹夏「ええ、そうなんだ、心配だな」
星歌「まじか、大丈夫かよ…って何お前、顔青くなってんだ」
PA「ホントですね、いつもはお酒で真っ赤なのに。めずらしいですね」
廣井「そ、そ、そうかなー、あはははははは」 廣井「ね、ねえ喜多ちゃん。ちょっと教えてほしいことがあるんだけど」
喜多「はい?」
………
琵琶島神社
ぼっち「……」
ぼっち「(…はじめて学校をさぼってしまった…それにバイトもずる休みしてしまった…ああ、しにたい)」
ぼっち「(みんなに申し訳ない…けど、今はもう何もやる気出ない…それに…)」
ぼっち「(おねえさんにあったら気まずいし…、ああ私のバカ、なんで勢いにまかせて…あんなこと…)」
廣井「あーいたぼっちちゃん」
ぼっち「!!?」 ぼっち「お、おおおねえさん、な、なんでここにっ」
廣井「うん?ぼっちちゃんのこと気になって、みんなにぼっちちゃんの住んでるトコ教えてもらって行くとこだったんだ。
けどこんなところでズル休みしてたなんて、ぼっちちゃんもロックしてるねー」
ぼっち「し、しし失礼します」
廣井「あ、ほら逃げない逃げない」 ぼっち「……、こないだは…困らせるようなこと言ってしまって…ほんとすみません」
廣井「えー、困ったりしてないよ、むしろそんなふうに思われてうれしいし、けどまあ、なんていうか」
廣井「私もぼっちちゃんの年頃のころは、年上の人にそういう感情抱いたこともあったといえば
あったし…まあ、気持ちはわからなくはないんだけど…」
ぼっち「……」
ぼっち「……だれですか」
廣井「え?」
ぼっち「その、おねーさんが好きだった人って」
廣井「え、いやそれは…」 10年前
楽器店
星歌『さっきベース買ったばっかりで返品って…、いったいなんでまた?』
廣井『あ、あのその…、つ、つい勢いで買ってしまったけど…、けど、私なんかががんばって練習したって
どうせうまくならないだろうし…』
星歌『はあ…、わたし、下北のほうでバンドしててさ』、
廣井『え?』
星歌『担当はギターだけど、まあベースも教えられなくはないけど?』 ライブハウス練習場
星歌『ばーか、へたくそ、そこなんでそんな弦の押さえ方になんだよ』
廣井『先輩、わたしにはやっぱ無理ですよ、やっぱ返品しますからっ』
星歌『だから簡単に諦めんなあほっ』
……
廣井『や、やった。先輩っ、ココのパート通しで弾けるようになりましたよっ』
星歌『ああ、お前才能あるよ、諦めなくてよかっただろっ』
廣井『先輩…』 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています