吉田豊連載【61=最終回】8歳年下「隼人さん」との騎手ブラザーズが描く未来
2023/06/09 06:00

さて、長らく連載してきた吉田豊物語も、いよいよ大詰め。最後は弟の隼人騎手について、話してもらおう。吉田は普段、弟に対し“さん”付けで「隼人さん」と言う。
「僕は3人兄弟の次男で、隼人さんが三男。僕と8歳も離れているので兄弟喧嘩をした記憶はありません。自分が競馬学校に入った時、隼人さんはまだ7歳とかでしたからね」
 ともに騎手になってからも一緒に行動することはまれ。特に隼人が栗東をベースにするようになってからは「ツルんだ記憶が全くない」という。
「でも、仲が悪いというわけではありません。ゴールドアクターやソダシで彼が勝った時はうれしくて、すぐに連絡しましたよ」

 兄はそう言ってほほ笑んでみせた。これからも兄弟けがなく、一日でも長く騎手生活を続けていくこと。それが差しあたっての目標だと大ベテランは静かに語るのだった。
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