問題となっているのは、去る6月4日(現地)に行なわれたテニスの4大大会「全仏オープン」の女子ダブルス3回戦で下された裁定だ。

 この試合にアルディラ・スーチャディ(インドネシア)とのペアで出場した日本の加藤未唯(ザイマックス)は、第2セットの第5ゲーム中に相手コートへ返球。これがボールガールを直撃して泣かせてしまうと審議の末に失格に。ポイントと賞金も没収されてしまったのである。

 この騒動において最もバッシングを受けたのは、対戦相手のマリエ・ブズコワ/サラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)だった。当初、加藤による「わざとやったわけではない」という主張を受けて主審は警告の判断を下したが、これに猛抗議。「彼女(加藤)はわざとやったんじゃないの? 泣いてるじゃない」という執拗なアピールで事態は混沌。最終的に大会のスーパーバイザーも現れ、先述の処分が下されたのである。


試合後に「SNSは見ないようにしている」「批判されるのは傷つく」と複雑な胸中を漏らしていたソリベストルモは早々に閉鎖していたが、ブズコワのアカウントも9日時点ですべての動画や写真が見られない状態となっている。

 ただ、依然として両者への批判は収まる気配がない