テロリストのユナボマーことセオドア・カジンスキーが獄中死
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セオドア・ジョン・カジンスキー(Theodore John Kaczynski、1942年5月22日 - 2023年6月10日)は、アメリカのテロリスト。数学者でもあり、アナーキズムに関する著作もある。数学に関しては神童であったが、1969年に大学のキャリアを捨てて、自給自足に近い原始的な生活をしていた。FBIのコードネームからユナボマーとも呼ばれる。 1978年5月から1995年にかけて、全米各地で現代科学技術に関わりのある人々をターゲットにした連続爆弾事件を起こして3人を死亡させ、23人に重軽傷を負わせた。彼は革命を開始するつもりであり、工業化を批判するとともに原始的な生活の復活(アナルコ・プリミティヴィズム(英語版))を称揚して現代社会批判も行っている。 1971年にカジンスキーはモンタナ州リンカーン郡近郊の人里離れた小屋に移り住んだ。電気水道とは無縁の隠遁生活を始める一方で、サバイバル技術を磨き、自給自足を実現しようとした。しかし小屋の周囲にあった原野が破壊されるのを目の当たりにしたカジンスキーは、自然の中で暮らすだけではだめだという考えに至り、1978年に爆弾事件を起こし始める。1995年にはニューヨーク・タイムズに手紙を送り、もし同紙かワシントン・ポストが自分の論文『産業社会とその未来』を掲載するのであれば「テロ活動をやめる」ことを約束した。この論文のなかで、爆弾事件が極端な行動であることは認めつつ、大規模な集団化を前提とする現代科学技術に人間の自由と尊厳が蝕まれていることを知らしめるためには必要だったという主張を行った。 カジンスキーはFBIの歴史において最も捜査に予算と時間の掛かった容疑者でもある。彼の正体が明らかになるまで、FBIはこの事件を「大学・航空機爆弾犯」の頭字語であるユナボム (UNABOM, University and Airline Bomber) というコードネームで呼んでおり、次第にメディアはカジンスキーのことをユナボマーと呼ぶようになった。FBIと司法長官のジャネット・レノの後押しで『産業社会とその未来』が活字化されたことをきっかけに、弟のデイヴィッド・カジンスキーがその文体の特徴に気づいて通報を行い、カジンスキーの逮捕に至った。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています