6月14日に開かれたトヨタ自動車の定時株主総会。豊田章男会長が社長を務めた14年を涙ながらに振り返り、佐藤恒治社長率いる新体制への支援を求めると、株主からひときわ大きな拍手が送られた。

 今年のトヨタの総会は、例年にないほど注目された。理由の1つは、アメリカの議決権行使助言会社のグラスルイスが、豊田会長の取締役再任に反対するよう機関投資家などの株主に推奨したことにある。

 翌15日に開示された臨時報告書によると、豊田会長の取締役再任への賛成率は84.57%。再任が危うくなるような賛成率ではないが、95.58%だった2022年からは11ポイント低下した。