ロボットの「単純さ」がコミュニケーションを円滑にする
 では、どのような方法を使えばASDの人とコミュニケーションをうまく取り、支援がしやすくなるのでしょうか。そこで、ロボットです。

 ロボットには、人間にそっくりなアンドロイドから、顔や姿形が単純化されたロボットまでいろいろなタイプがあります。ただし、いずれも実際の人間よりは単純化されています。

 また、ロボットならば表情や声のトーン、仕草も、ASDの人にとって刺激が強すぎないように設定することができます。ASDの多くの人たちにとって、人間よりもロボットのほうが、刺激が適切で表情や仕草が分かりやすいのです。

 さらに、人間は感情に左右されていろいろな行動をしますが、ロボットならば同じ行動を繰り返すので、ASDの人たちは安心感を持つようです。

「ロボット」相手だと「アイコンタクト」がうまくいく!
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 21世紀に入り、ASDの人たちは、実際の人間よりもロボットとコミュニケーションが取りやすいという報告が多数発表されるようになりました。そして、ASDの人たちをロボットで支援して、社会性やコミュニケーション能力を向上させる研究が行われています。

 私も、人間とはコミュニケーションが苦手なASDの人が、ロボットとならばうまく会話ができる例を確認してきました。

 たとえば、普段は家族ともほとんど会話をしない 14歳の少年が、CommU(コミュー)というロボットと会話する様子を見て、彼のお母さんはとても驚いていました。普段は人と目を合わすことがほとんどないのに、初対面のCommUの目を見ながら自分のことについて語ったからです。

全文はソースにて
https://news.yahoo.co.jp/articles/99c1fb42d00f72e286dc25b1788c2ba643a8ac66