リョウ「（虹夏が連れてきた子、なかなか面白そうな子だったな、後藤ひとり、か）」
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リョウ「（ぼっちってあだ名がまたいい。まあ私が名付けたんだけど）」
リョウ「ギターは下手だけど、まあバンドに入ってくれるだけでもありがたいかな。
あとはボーカル探さなきゃなー」
最初はこれくらいの認識だった。それなのに…
……
虹夏「ぼっちちゃん、今日のオーディション、演奏すごかったね」
喜多「ほんとわたし、びっくりしちゃった」
ぼっち「ほ、ほんとですか、うへへ…」
リョウ「……」
リョウ「（ぼっちのギター、最初はドヘタだとおもったけど…、ソロうまいし、
いざという時、頼りになるな）」 ……
ぼっち「か、歌詞、書いてきましたっ」
虹夏「おー、いーじゃん、ぼっちちゃん。才能あるねー」
喜多「ほんと、わたしこのフレーズ好きですっ」
ぼっち「うへへ」
リョウ「……」
リョウ「（ぼっちが作詞…、こんな才能があったのか…このフレーズなんてすごくいい、
なんか共感できる歌詞多いし）」
リョウ「（私とぼっち…、相性いいのかもな）」 文化祭
虹夏「それにしてもぼっちちゃん、メイド服似合いすぎじゃない？」
喜多「後藤さんはこういう甘い系の服似合いますねー」
ぼっち「あ、いや…その…」
リョウ「……」
リョウ「（ふーん、結構着やせするタイプなんだ。てか）」
リョウ「（可愛いじゃん…）」
リョウ「（…………、あとなんか工口い）」 それから…
下北沢
ぼっち「あ、リョウさん」
リョウ「おつかれぼっち」
ぼっち「きょ、今日のライブうまくいってよかったですね」
リョウ「そうだね、ぼっちのギターソロ決まってたね、褒めて遣わす」
ぼっち「え、へへ…そんな…ありがとうございます、あ、けど」
ぼっち「リョウさんの演奏も…とっても…かっこよくてよかったです」
リョウ「……（最近のぼっち、なんかマジでかわいいな）」 その日は、ライブが終わって若干テンションあがってたのもあったかもしれない。
あとなんとなく、最近ご無沙汰だったのもあって…
つい。いつもの悪い癖がでてしまった。
リョウ「ぼっち」
ぼっち「え…、んっ…♡」
リョウ「…っ…っ」
ぼっち「はあっ…はあ…、え？リョウさん…？」
リョウ「最近のぼっち、可愛い」
ぼっち「り、リョウさんっ…な、何言って…ひゃんっ…♡」
リョウ「ぼっち…、この後、二人きりになれる場所いかない？わたし、ぼっちのこともっと知りたいな」 ……
ホテル
ぼっち「、リョウさっ…」
リョウ「はあ…、はあ…ぼっち…」
リョウ「（普段ライブで来てる結束バンドのTシャツ脱がすの、なんか背徳感あっていいな）」
リョウ「（てかぼっちの身体……、すっごい身体してるし…、ライブ後でぼっちの身体汗ばんでて
匂いもすげームラムラする…、今…、興奮度やばい…）」 ぼっち「リョウさん、だめっ…です…、こんな…」
リョウ「なんで？ぼっちも濡れてるじゃん？」
ぼっち「え、あっ…リョウさっ…はあんっ…」
リョウ「（けど、ぼっち、ガチガチに緊張してるな…、よし、ここは）」
リョウ「ぼっちかわいい…」
ぼっち「ひゃんっ…リョウさっ…♡」
リョウ「大丈夫、わたしがリードしてあげるから…」
リョウ「（こうやって耳元で優しく呟いたら、他の子みたく、ぼっちもその気に）
ぼっち「ひっ…、ぐす…、ぐす…」
リョウ「……え"」 リョウ「え！？ぼ、ぼっち、泣いて…、ご、ごめんっ、わ、私そんな痛くしたつもりはっ…」
ぼっち「あ、あのっ…、そういうんじゃなくて…ごめんなさいっ…、
わ、わわたしこういうのわかんなくて…、怖くなって…そ、それに」
ぼっち「りょ、リョウさんは、同じバンドの、大切な仲間だから…、こういうの…するの…、いいのかなって…、わたし、わかんなくて…」
ぼっち「わ、わたし…ご、ごめんなさいっ…うう…ぐす…ぐす…」
リョウ「（え、ええ…）」 …
学校の教室
虹夏「おーい、どしたのリョウ？さっきからそんなぼーっとして？おーい）」
リョウ「……」
リョウ「（ぼっちを泣かせてしまった…どうしよう…、そんなつもりは…）」
リョウ「（さすがに強引すぎたかな、ぼっち処女だろうし…、けど脈ありとおもってたのにあの反応…）」
リョウ「（誰とでもああいうことシてるやつだって思われたかな…？いや実際そうなんだけど…）」
リョウ「（ぼっちに嫌われた…？どうしよう…、なんかすごい自己嫌悪…、なんとか謝らないと…、ってあれ？）」
リョウ「（…、なんでわたし、こんなに焦ってんだ…？確かにぼっちは同じバンドメンバーだから
謝っとかないと気まずいのはあるけど…、女の子はほかにもたくさんいるのに…）」
リョウ「（……なんでぼっちを泣かしたこと、そんなに動揺してるんだ？それに、なんでぼっちに嫌われるのがこんなに怖いんだ？）」
リョウ「（なんで…？）」
虹夏「おーい、どしたーリョウ？おーい…」
…… 数日後 スターリー
ぼっち「あ、あの、リョウさ…お、おつかれさ…」
リョウ「ごめんっ」
ぼっち「え？」
リョウ「そ、その、こ、こないだはその、あ、あの」
リョウ「わ、わたしそういうつもりじゃ…てか、あの、あの日はその…わ、若気の至りというか、
ご無沙汰だったからというか…いや、そうじゃなくて」
リョウ「と、とにかくごめんっ！ぼっちが嫌なら、もう二度としないからその…あのっ、
だ、だから、その、わたしのこと…」
ぼっち「ふふっ」
リョウ「え？」 リョウ「（あれ…、今…、笑った？）え？ぼっち…」
ぼっち「え、あ、あ、あ、すみませんっ、こ、こないだのことは私もう気にしてませんからっ！」
ぼっち「け、けど、あのすみません、リョウさんがそんなに焦ってるの初めてみたから、な、なんか
可愛いなっておもって…、あ、す、すみませんっ、わ、わたし行きますねっ」
リョウ「…………」
喜多「おつかれさまですー、ん？あれ、リョウ先輩、どうしたんですか？」
リョウ「え」
喜多「あ、いえ、なんか、顔真っ赤ですけど」
リョウ「…………トイレ行ってくる」 トイレ
リョウ「（いやいやいやまって、待ってナニコレ？）」
リョウ「（なんでこんなに心臓ドキドキしてちょっと濡れてんだわたし？なんでぼっちに可愛いって言われて
舞い上がったんだわたし！？なんで許してもらえてこんなに安心してんだ私！？）」
リョウ「（え、嘘、ひょっとして私ぼっちのこと…、いやないって、だってふつう逆じゃあ…！
今までの子みたいに、ぼっちがわたしに惚れて、私が手玉に取る感じでしょ、普通！）」
リョウ「（違う断じて、私はただ、ぼっちと一晩遊ぼうと思っただけで決して本気ではなくて
そういうんじゃあっ！！）」
リョウ「（いやてかなんでぼっちのことで頭がいっぱいになってんだわたしっ）」ﾀﾞﾝﾀﾞﾝ
PA｢誰かトイレの個室で暴れてて怖くてはいれなんですけど…、何かあったんですかね？」
星歌「よくわからんけど、出てきたらこっぴどく叱っとくか」
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