交流戦で貯金4を作り、リーグ3位に浮上した巨人だが、今シーズンはスタートダッシュに失敗。開幕からほどなくして長い借金生活に突入していた。

「その大きな要因と言われているのがブルペン陣の不調です。リリーフ投手が手薄で、とりわけセットアッパーの不在が弱点とされていました。5月にはオリックス・バファローズから鈴木康平を獲得して勝ちパターンに据えましたが、大事な場面での失点が目立つなど、安定感に欠けています。同時期に中川皓太も復帰していますが、昨年は未登板に終わっているため計算はしづらい。そこで、他球団とのトレードで新たな中継ぎ投手の獲得を狙っているようです」(スポーツ紙記者)
他チームの有望な投手を獲得すべく、巨人は吉川尚輝を放出する〝大型トレード〟を模索しているという。

「昨シーズンの吉川は、チームトップタイの143安打を放つなど、長らく埋まらなかったセカンドのレギュラーに定着。しかし、今年は打率が2割台前半と不調が目立ち、スタメン落ちする試合も少なくない。そもそも吉川は、坂本勇人の後継者として2016年にドラフト1位指名されましたが、送球難を理由に〝後釜候補〟から外されている。また、チームでは若い中山礼都やルーキーの門脇誠が台頭し始めているため、意外に危うい立場なんです」(同・記者)

「入団時に〝巨人以外指名拒否〟を掲げた沢村拓一も、2020年にはロッテに放出されている。昨年こそ活躍したとはいえ、今の吉川がトレード要員の候補に挙がっていてもおかしくはないでしょう」(球界関係者)


吉川がトレードに出されるとすれば、有力なのは新庄剛志監督率いる北海道日本ハムファイターズだという。
「ファイターズは二遊間を固定できない一方で、有望な投手を多く抱えています。もし、吉川ほどの選手が市場に出回るとしたら、喉から手が出るほど欲しいはず。交換要員には、21年に39ホールドを記録した堀瑞輝の放出もいとわないでしょう。双方の補強ポイントもガッチリ合うと思います」(同・関係者)


巨人では今季、前出の門脇や身長2メートルの大型野手・秋広優人らが台頭。両者はともに内野手登録だが、秋広は外野手での出場が続いている。
「今の巨人は、内野手に人材が豊富。今季17年目のベテラン坂本勇人は怪我がちで、ショートからセカンドにコンバートするべきとの声も少なくない。そう考えると、吉川の立場は危うい」(前出・記者)
とはいえ、吉川は5月・6月の打率が2割7分台と復調の兆しも見せている。果たして、セカンドのレギュラーに返り咲けるのか、それとも原辰徳監督から見捨てられてしまうのか。
いずれにせよ、正念場を迎えているのは間違いないだろう。

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