>>355続き

なんとなく、オレはミサの濡れた服に目がいってしまう。
 ミサのフレアスカートから覗く生足を見て、オレは思わず生唾を飲み込み喉を鳴らす。
 興奮して鼻血が出そうになり、慌てて鼻を押さえてミサから視線を逸らし、気まずくなって人差指で頬を掻く。
 人差指で頬を掻きながら、横目で瞬きして、視線を戻しつつミサを見てしまう。
 その時、ミサの腰のホルスターに銀色のリボルバー型フックショットが挿してあるのが目に止まった。
 銃口の下に掌サイズの球形があり、球形の中にワイヤーが収まっている。
 引き金を引くと、三角に尖ったワイヤーの先端が銃口から飛び出す仕組みだ。
 フックショットか。こいつで川岸に生えてる樹に刺せば、なんとかなりそうだな。
 オレは閃いたとばかりに、掌の上で拳を叩いた。