午前零時二十四分頃、ゾット帝国南部なんG地方上空にてイケヌマ大佐率いる隠密輸送機5機が、首都シャ厶に向かって翼を広げ飛んでいた。
 多少の雨が降っていたが飛行には問題無く、空調の故障した蒸し暑い後部部分でイケヌマ大佐と共に汗を拭きながら、確保した大量の"荷物"に気を配る。蒸し暑い室内に汗が垂れる感覚がした

「…大佐。あの荷物は…」

「黙って運べ、上からの指令だ」

「ですが…怪しいですよ、大佐の乗る機体のみが大佐と操縦士含め5人のみなど聞いたこともありません…」

「…後のフライト時間は6時間だ、周囲に気を配り続け荷物を運ぶんだ、何も知らずにな」

 怪訝そうに聞く部下が初めての任務ゆえか不安を溢すと、大佐は無表情で任務の遂行を命じた。