>>424
続き

 冷たい…身体が震えを感じ、重たいまぶたを上げるとそこは地上から約2000メートル上空、空から落下する雨と残骸の中だった。

「おい!目を覚ませ、起きろ!早く紐を引け!!」

 部下の頬を叩いていた大差が大声で叫び、ようやく意識が戻った部下は状況に混乱していた

「ん…えっな!うっ空中?!」

「早くわたしが背負っている紐を引け!!」

「はっはい!!」

バシュッ

 大佐の背負ったパラシュートが開き、ベルトで固定されていた部下一人と共に一瞬の停滞が起きる

「助かった…一体何が」

「……………荷物が爆発した。私達の乗った機体のみのな」

「…!それはまさか」

「木っ端微塵さ…ふふふっどうやら上層部は臆病な穴熊らしい…パラシュートを仕込んでおいて良かったよ」

 鬱蒼とした森に落ちながら、場に合わない可憐な笑い声が森に響いた