新型コロナウイルスの無料検査事業を巡る補助金の不正申請が、各地で相次いで発覚している。
コロナ禍という国家的危機に支出された多額の公金が、一部の悪質事業者によって食い物にされた形だ。
「検査件数の水増しなんて当たり前のことだった」。過去の検査事業で億単位の補助金を受け取ったとされる
大阪府の委託先の内部関係者が、産経新聞の取材に実態を明かした。

コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行する直前の今年春ごろまで約2年間、大阪府内の検査業者の傘下に入る形で無料検査場を運営していた男性。
無料のPCR検査と抗原検査を受けに「1日当たり数十人がやって来た」と振り返る。

無料PCR検査では、採取した受検者の唾液を「検査ラボ」と呼ばれる専用施設へ送付。
施設の装置を使って陽性か陰性かを判断して、「最短2日で受検者のメールアドレスに結果を通知する仕組み」だった。

この中で起きる典型的な不正が、「PCR検査しか受けていない人が、同時に抗原検査を受けたと偽って検査件数を水増し」し、
補助金を申請する手口だ。男性は「自分の検査場では、ほぼなかった」としながらも、同じ事業者の別の検査場では「不正は珍しいことではなかった」と打ち明ける。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c7ed8e652df13a2c252f8bf5f240715998db7e73