〈井沢:好きな戦国武将は誰ですか?

栗山:大谷吉継(豊臣秀吉の家臣)ですね。美談ばかりが伝えられていて、本当かなと思ってしまうぐらいです。史実はどうなんですか?

井沢:実際に人格者だったみたいですね。あの時代の大名や武将って英雄扱いされている人でも陰で悪いことをしてるとか、女好きだったとか、何かしら悪い逸話も残っている。ところが大谷に限ってはそうした話を聞かない。

栗山:大谷吉継のように義があってブレない人って、出世する前に潰されたりしちゃうじゃないですか。でも義を貫いたままで後世に名を残せたという生き様に憧れるんですよね。

井沢:名字も「大谷」ですしね(笑い)。

栗山:そうなんです(笑い)。実は興味を持ったきっかけは大谷つながりだったんです。それで調べてみたら、この人はすごくいい人物だとわかって、好きになったんです〉

 きっかけはやはり大谷だったのだ。そして栗山監督自身が大谷との信頼関係を軸に、「義を貫いたままで後世に名を残せた」偉大な“武将”となった。