大阪府警は10日、SNSで知人女性を脅したなどとして、事件とは無関係の府内の20代男性を脅迫などの疑いで2度にわたり誤認逮捕したと発表した。SNSのメッセージは何者かが男性になりすまして送ったとみられるが、アリバイの確認などが不十分だったという。男性は一貫して容疑を否認し、約40日間勾留され、府警は男性に謝罪した。

 府警によると、20代の女性から3月下旬、「性的画像を友人に送ると脅されている」などと守口署に相談があり、捜査を始めた。女性のSNSにダイレクトメッセージを送っていたアカウントに男性の名字などがあったことなどから、署は4月12日、脅迫などの疑いで男性を逮捕。5月2日、リベンジポルノ防止法違反容疑で再逮捕した。

 男性はいずれの容疑も否認し、処分保留となり、5月23日に釈放された。府警は釈放後の再捜査で、メッセージを送っていたSNSのアカウントが作成された日時や場所などをめぐり、男性にアリバイがあったことを確認し、誤認逮捕がわかったという。

 府警は男性になりすました人物について、捜査を進めている。府警刑事総務課の津川浩徳課長は「心よりおわび申し上げる。捜査上の問題点を確認し、再発防止を徹底する」と話した。