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わが友ヒトラー ウィーン編

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0001それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:02:21.22ID:idQXOWs+0
悪名高きアドルフ・ヒトラー
そんな彼を友と呼ぶ男がいた

一九〇〇年代のドイツ 二人の少年の物語

参考・引用
彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」(5ch)
アドルフ・ヒトラーの青春(三交社)
0002それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:03:42.22ID:idQXOWs+0
一九〇八年二月
ウィーン駅

ざわ…ー(⚭-⚭(⚭-⚭( ⚭-⚭ )⚭-⚭)⚭-⚭) ---ざわ…

( ; ›ω‹ )「あう…あう…」
駅の人の多さにボクは戸惑うしかなかった
勇気を振り絞り、前に出ようとしても

(# ゚Д゚)「どけ」
( ;´-ω-` )「す、すいません…」

(# ゚Д゚)「邪魔だ」
:( ;˙꒳˙;):「あう…」

(# ゚Д゚)「Fack You!!」
:(´ºωº`):「あわわわ」

人々は怒鳴りながらボクを元の場所に押し戻してしまう

(´;ω;`) .。oO(怖い……か…帰りたい…)
アドルフは一体どこにいるんだろう…
迎えに来てくれるって言ってたのに
0003それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:04:48.66ID:idQXOWs+0
彡(゚)(゚)ノ「おーいクビツェク、ここやー!」

(。゚ω゚)「アドルフ!」
(´^ω^`)「ああよかった…」

( ;´-ω-` )「一生ここをさまよい続けるのかと思ったよ…」
彡(゚)(゚)「おおげさやで 全く相変わらずやなぁ」

(´・ω・`)「そういう君はすっかり都会に馴染んでるみたいだね」

グレーの冬用コートにグレーの帽子、象牙の握りのついたステッキ
こっちでも相変わらずアドルフの服装はキチッとしてるなぁ

彡;(゚)(゚)「トランクでかすぎるやろ…完全なお上りさんやんけ……」
(´ᴖωᴖ`;)「はは…お母さんが色んなもの詰めこんでさ」
0004それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:05:09.27ID:idQXOWs+0
ざわ…ー(⚭-⚭(⚭-⚭( ⚭-⚭ )⚭-⚭)⚭-⚭) ---ざわ…

彡;(゚)(゚)「とりあえずこッから出るで 五月蝿くてかなわんわ」
( ;´-ω-` )「うん、ぜひともそうしたいね…」

彡(゚)(゚)ノ「ほないくで」

アドルフが住むアパートに向かった
歩くこと数十分

彡(゚)(゚)「ここが今のワイの住み家や」
(´・ω・`)「あれ…予想以上に綺麗なところだね…」

彡(-)(-)「表向きだけや」

ガチャ
(。゚ω゚)「うわっ、石油くさっ!!」

彡(゚)(゚)「大家は留守みたいやな、後で紹介したる」
彡(゚)(゚)「まあ、入れや」
0005それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:05:48.10ID:idQXOWs+0
アドルフの部屋は紙だらけで
ろくに足の踏み場もないような有様だった

彡(゚)(゚)「少し休憩しようや」
(´^ω^`)「食べ物、沢山持ってきたよ」

彡(^)(^)「お、まじでか!」
ガサーとアドルフはスケッチをどかし、場所を確保した

(;´・ω・` )「アドルフ そんながさつに絵をどけていいの?」

彡(゚)(゚)「べつにかまへん」
彡(゚)(゚)/「それよりメシや!」

(`・ω・´)「そうだね それじゃあいくよ」
0006それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:06:23.43ID:idQXOWs+0
ジャジャーン
(´ᴖωᴖ`)「まずはジャガイモのパンケーキ」

彡(^)(^)「お、ドイツ家庭料理の代表格やな!」
彡(-)(-)「母さんが作ってくれたのを思い出すで……」パクッ

彡()()「あ〜甘さが抑えてあって塩味が染みとる…」
(´ᴖωᴖ`)「だから肉料理にも合うんだよね」
0007それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:06:48.10ID:idQXOWs+0
そんなわけで次は〜
(*>ω<*)「はいローストポーク」
彡(゚)(゚)「肉食うの久しぶりや!」ガブッ

彡(>)(<)「あ〜この歯応えとパンケーキのふっくら感がええな」
彡(^)(^)「ベストマッチやで!」

そして締めは〜
(´ᴖωᴖ`)「ブフテルン菓子 バニラソース付」

彡(⦿)(⦿)「お、ワイの好物やん!」
彡(-)(-)「おばさん 覚えとってくれたんやな…」モグー

彡(-)(-)「この甘み…食感…チェコ生まれのものとは信じられん…」
彡(゚)(゚)「美味や」
0008それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:07:17.43ID:idQXOWs+0
彡(^)(^)(´^ω^`)
それから、ボク達は王様のようにたらふく食べた

彡(^)(^)「家庭の味に、そしてクビツェクのウィーン進出に乾杯や!」
(´^ω^`)「かんぱーい!」

      カツーン
彡(^)(^)つ”*∀∀*”⊂(´^ω^`)
0010それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:08:34.76ID:idQXOWs+0
彡(゚)(゚)「そういえば、ステファニーは今どうしてるんや」
(。゚ω゚)「あ……」

彡(•)(•)「特命を持たせたよな?」
( ´-ω-` )「……」

たしかに、ボクはアドルフからステファニーを監視するよう特命を受けていた
彼の頭の中では次のような筋書きができあがっていた
0011それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:09:20.90ID:idQXOWs+0
J(„❛⌄❛„) .。oO(アドルフがいなくなったことを心配する)

J(„❛⌄❛„) .。oO(アドルフに何か不幸が起きたかもしれないと心配する……)

J(„❛⌄❛„) .。oO(アドルフが病気になったのではないかと心配する……)

J(„❛⌄❛„) .。oOもしかしたらすでに、アドルフは死んでしまったのではないかと……)

そして居ても立ってもいられなくなったステファニーは
慌てて駆けだし、橋を渡り、ボクの家を訪れ

J(„❛ꇴ❛„)「お友達に何か起こったのでしょう?」
と聞きに来るというものだった
0012それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:09:49.69ID:idQXOWs+0
(´ᴖωᴖ`;) .。oO(あり得ないけどね)
それに実際になにも起きなかった
まあ、報告できるようなことは手紙にして四ページぐらいはあるけど
いちいち説明するのも面倒だし……適当にごまかしておこう!

彡(゚)(゚)「貴様…任務を怠ったな…」
(。・ω<)ゞ「テヘッ」

彡(●)(●)「ちっ、極刑に値する過ちやぞ」
0013それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:10:22.28ID:idQXOWs+0
夕方
彡(゚)(゚)「クビツェク、今から宮廷劇場にいくで!」
( ;´-ω-` )「ええ…今日はもう休みたいんだけど…」

彡(•)(•)「ウィーンに来て、宮廷劇場も見ずに眠れるわけないやろ!」
彡(゚)(゚)ノ「はよ行くで!」

┗(゚)(゚)ミ┓三三3    (‘・ω・`; )
アドルフはさっさと歩いて行った

(´・ω・`) .。oO(うーん、この感じもひさびさだなぁ)

彡(゚)(゚)「なにやっとるんや!はよ、こいや!!」
(´・ω・`)「うん」
0014それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:10:50.51ID:idQXOWs+0
宮廷劇場前
(。゚ω゚)「おお、ホールからもうリンツのとは比べ物にならないや…」

彡(-)(-)「大理石の欄干、ビロードの絨毯、金色に化粧された天井…」
彡(゚)(゚)「これが大都市のなせる技や」

それから、教会、聖堂、塔と……
大都市の豪華絢爛な建物を見て回った
リンツのものとは何もかもが桁違いだった
0015それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:11:16.84ID:idQXOWs+0
(´-ω-`)「まるで別の惑星に連れてこられたみたいだ」

(¬ω¬)チラッ   彡(゚)(゚)
ひときわ青白く華奢で大きな目
アドルフはまるで宇宙人のよう
きっとボクはこの宇宙人にさらわれて…洗脳されて……

彡(゚)(゚)……
彡(-)(-)「この先に収容所があるんや…」

彡(●)(●)「ぶちこんだろか…?」
(。゚ω゚) .。oO(こころを読まれた!!)
0016それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:11:49.40ID:idQXOWs+0
彡;(゚)(゚)「たくっ 見惚れすぎやで、真夜中になってもうた!」
(`・ω・´;)「なにいってんだい アドルフの方が見惚れてたくせに!」

彡(^)(^)「すばらしい芸術は何度見てもいいもんや!」

こうしてボク達は帰宅した
不機嫌な管理人にチップを払うはめになったけど

彡(-)(-)「ちっ、足下見おって…」

部屋
彡(゚)(゚)「でな、クビツェク、ケルントナー通りの風景は…」
( ˘ω˘ )「うん…うん…Zzz」

彡(゚)(゚)「疲れ果てて寝おった」
彡(-)(-)「相変わらず貧弱な奴やで」

気づけば、眠っていた
この日はあまりに色々なことがありすぎた
家族との別れ、列車の旅、喧騒、宮廷劇場、雑踏、裏路地、・・・

そして明日は、新しい部屋探し
それもピアノを弾けるところじゃないといけないから

(´-ω-`) .。oO(大変そ…Zzz)
0017それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:12:25.84ID:idQXOWs+0
翌日

(´・ω・`; )「うーん、やっぱりないね…」
(´-ω-` ; )「ピアノを置いていいかって聞くとどこからも苦い顔される…」

彡(゚)(゚)「まっ、当然やな」
彡(゚)(゚)/「駄目で元々や 根気強くいくで」

(´・ω・`)「うん、そうだね」

┗(゚)(゚)ミ┓┗(‘・ω・`)┓三三3
それからもボクとアドルフはウィーン街を巡ったが
0018それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:13:22.29ID:idQXOWs+0
:(´ºωº`):「まずいよ…もう夕方だ」
(;´・ω・` )「今日中に決めて明日、音楽院を受験する予定だったのに…」

彡(-)(-)「しゃあないな…」
彡(゚)(゚)/「奥の手や 着いてこいや」

┗(゚)(゚)ミ┓┗(‘・ω・`;)┓三三3
アドルフは説明もなくさっさと前を歩いていった
そして
0019それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:13:45.47ID:idQXOWs+0
(´・ω・`)「あれ?ここって…」
( ;´-ω-` )「結局、帰ってきただけじゃないか…」

彡(゚)(゚)「なぁにワイに任せて、お前は部屋で待っとれ」
(;´・ω・` )「一体どうするつもりなんだろ…」

待つことしばらく

バタン!
彡(゚)(゚)「大家と話がまとまったで!」
彡(゚)(゚)「ここを引き払って二階の大きい部屋に移ることになった」

彡(^)(^)「もちろん、ピアノもOKや!」
(。゚ω゚)「ここの上!?」

彡(-)(-)「まあ……南京虫がたくさんおるという欠点はあるが…」
彡(゚)(゚)「家賃は二十クローネとお得やぞ」

( ;´-ω-` )「うん…そうだね…贅沢は言えないね」

街を巡りまわった末に、元々借りていた部屋の上という
なんとも言えない結果になったが…
アドルフは都会に馴染んでおり
その行動力と話術はさらに磨きがかかっていた
0020それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:14:27.27ID:idQXOWs+0
翌日
(;`・ω・´)「じゃ、音楽院の受験に行ってくるよ」
彡(^)(^)「おう!頑張るんやで」

テストはすぐに受けることができた
楽器の演奏、その次は歌…そして筆記試験…
ボクは音楽史については独学だったから少しそこが不安だった
0021それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:15:05.22ID:idQXOWs+0
(◎෴◎)「受験番号三三四番アウグスト・クビツェク君…」
(´-ω-` ; ) .。oO(ドキドキ)

v(◎෴◎)「おめでとう、合格だ」
(。゚ω゚)!!!

(´^ω^`)「ありがとうござます! ありがとうございます!」

合格発表の後、校長先生から直々にそれはもう
至れりつくせりなカリキュラムの説明がされた

プロの指揮者も紹介され
\(◎灬◎)

その人の下で総譜の研究や指揮を学べることになった
そして、ボクはヴィオラ奏者として学内オーケストラの一員にもなった
0022それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:15:35.29ID:idQXOWs+0
(´-ω-`) .。oO(ウィーンにきた当初は……)
混乱し、戸惑い、先行きがどうなるか不安だったけど……

(`・ω・´) .。oO(今やボクは音大の学生)
これからは、音楽が人生の中心になるんだ!

(´ᴖωᴖ`) .。oO(アドルフ…)
今すぐ君に知らせたいよ
これでようやく、ボクも君と同じ芸術家のスタート地点に立ったんだよ!

ガチャ
(´ᴖωᴖ`)「ただいま アドルフ!」
(´・ω・`)「あれ、いない?」

(・ω・`;≡;´・ω・)「アドルフー!」

シーン

(´・ω・`)「どこいったんだろ?」
0023それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:16:24.65ID:idQXOWs+0
夜になろうとしていた

ガチャ
彡(゚)(゚)……

(´ᴖωᴖ`)「アドルフ、遅かったね! どこに行ってたんだい?」

彡(゚)(゚)「ああ…少し……な」
彡(゚)(゚)「で、音大の受験どやった?」

(`・ω・´)「ふふふ…」
(´^ω^`)「バッチリ合格さ!」

(´ᴖωᴖ`)「これで二人でとも大学生だね!」
彡(゚)(゚)「……」

(´・ω・`)?
彡(^)(^)「おお…よかったやないか ホンマに…」

(´ᴖωᴖ`)「うん!」
(´・ω・`)「それでね、ボク…ボク……」

彡(゚)(゚)「なんや…?言いたいことならはっきり言いや」

(;´・ω・` )「笑わないで聞いてよ…?」
(;`・ω・´)「ボクは…本気で指揮者になろうと思うんだ!」
0024それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:17:21.62ID:idQXOWs+0
彡(゚)(゚)「…指揮者」
(´ᴖωᴖ`)「うん 紹介された先生が素晴らしい人でさ」

彡(•)(•)「先生…?」
(´ᴖωᴖ`)「うん! 普段は大学で教授をしてて指揮者も務めてる凄い人なんだ!」

彡(•)(•)「…教授?」
(´ᴖωᴖ`)「うん! 教授の教えのもとレールから落ちないように頑張らなきゃ」

彡(•)(•)「レール…!?」
(´ᴖωᴖ`)「うん!」

彡(•)(•)「……」
(´・ω・`)「どうしたの?」

彡(-)(-)「……せやな、しっかり勉強せなアカンな」
彡(゚)(゚)「後悔しないように精一杯、頑張るんやぞ」

(´^ω^`)「うん!!勿論さ!!」

彡(^)(^)「…今日はクビツェクの合格祝いや! ジャンジャン飲むで!」
(´^ω^`)「飲もう飲もう!」

後になって思う
この時、アドルフはボクの合格をどう思っていたのだろうかと……
0025それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:19:29.92ID:idQXOWs+0
数日後
(´・ω・`)「ここにグランドピアノを置きたいんだけど…」

彡;(゚)(゚)「おいおい、ワイのことも考えろや…」
彡(゚)(゚)「もっと奥に置けるやろ?」

(´ᴖωᴖ`)「はは、アドルフは部屋中を歩き回るのが癖だからなぁ」

彡(゚)(゚)「まっ、その位はええわ」
彡(-)(-)「ピアノの音色によってワイの知識欲も活発になるってもんや」

彡(^)(^)「よっしゃ、今日は新しい住人のグランドピアノに乾杯や」
彡(^)(^)『かんぱーい!』(´ᴖωᴖ`)

       カツーン♪
彡(^)(^)つ”*∀∀*”⊂(´^ω^`)
0026それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:21:28.00ID:idQXOWs+0
朝六時
(´ω`)「ふあぁーあ さて、大学に行くか」
彡()()「ンゴー ンゴーZzz」

(`・ω・´;) .。oO(そーっと そーっと)

ガチャ
アドルフの朝は遅い
彼はいつも夜更けまで勉強をしたり読書をしている
それ対してボクはというと
夜に楽器を弾くわけにもいかないから、さっさと寝て朝早く学校に行く
0027それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:21:32.86ID:JjOkq8ZZ0
本が品切してるから読めないんだけど、当時のクビツェクssって本の内容をどれだけ描ききってるんだろ。あんな分厚い本をあそこまで短くして面白いのは凄いけどもっと沢山読みたかった
0028それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:22:08.77ID:idQXOWs+0
学校
(◎灬◎)「ふむ、君の知識は目に見張るものがある」
(´ᴖωᴖ`)「ありがとうございます」

(◎灬◎)「君になら任せられるかもな…」
(´・ω・`)?

(◎灬◎)「実は課外レッスンの仕事の枠があってね」
(◎灬◎)「給料も多くはないが出る どうだい、やらないか?」

(;`・ω・´)「ぜ、是非お願いします!」

ボクは音楽院にとても早く馴染むことができた
正当に評価され、優秀だと褒められた
こうしてボクの毎日は満足と幸福、元気でいっぱいだった

(´^ω^`)「来期の時間割はこんなところでいいかな♪」

彡(-)(-)「チッ…」
0029それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:23:44.28ID:idQXOWs+0
(´・ω・`)「ただいま」
彡(-)(-)「うーん……」

(´・ω・`) .。oO(あっ!アドルフが勉強している……)
静かにしないと……
邪魔でもしようものなら、大変なことになる

(´・ω・`) .。oO(それにしても……)
アドルフが勉強を始めると
いろいろな本やメモ書き、建物のスケッチ画があらゆる所に散乱する
床やテーブル、アドルフの寝床のソファーにはもちろん
ボクのピアノやベットにまで侵略してくるから困ったものだ
0030それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:24:36.88ID:idQXOWs+0
(´・ω・`) .。oO(でも……)
アドルフの勉強方法は見ていておもしろい
美大の勉強は多面的なようだから何をしているのか内容はさっぱりだけど
彼は散らばった自分の作品を興奮しながら眺め
僅かに空いたスペースをバレエのようにつま先歩きしながら
気になったものを見つけ、変更し、修正する

その時にアドルフは、大げさな身振り手振りを交えながら独り言を呟く
まるで一人で演劇をしているかのようだ
0031それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:25:07.22ID:idQXOWs+0
彡(●)(●)「あーアカン!頭が煮詰まってきよった!」

Σ彡(゚)(゚)「お!なんやクビチェク。帰ってきとったんか」
(´・ω・`)「うん、少し前にね」

彡(゚)(゚)「ピアノ使うんか?」
(´・ω・`)「うん」

彡(゚)(゚)「分かったわ、じゃあワイは外に出とる」
(´・ω・`)「またシェーンブルン公園に行くの?」

彡(゚)(゚)「せや、あそこは誰にも邪魔されずに勉強できる」
彡(^)(^)「おあつらえ向きにベンチまで置かれとって最高や!」

彡(゚)(゚)/「ほな」
アドルフは散乱していた資料を戸棚に戻し
本を小脇に抱えて出て言った

(´・ω・`)「よし、ボクはピアノの練習だ」
0032それでも動く名無し
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2023/07/15(土) 09:26:02.85ID:idQXOWs+0
真夜中

カキカキカキ
カキカキカキ
カキカキカキ

(´-ω-` ; ) .。oO(……ん、なんだよこんな時間に……)
アドルフがわずかな光のもと、机に向かっていた

彡(゚)(゚)「ん、なんや…起きたんか?」
(´ω`)「ふぁーあ うんモニャモニャ……」

(´-ω-`)「……何かいてるの?」
彡(゚)(゚)ノ「これや!」
とアドルフから三枚の紙が渡された

一枚目には神々しい山々、樫の巨木、二人の屈強な男と黒い雄牛
二枚目には祈る祭司と兵士…何かの儀式かな?
三枚目にはストーリーが書いてあった
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