とはいえ、どんな球団も大谷獲得の“権利”があるわけではない。元メジャー外野手で、米メディア「NBCスポーツ・フィラデルフィア」でアナリストを務めるルーベン・アマーロJr.氏は、大前提としてチームがプレーオフに行ける可能性が高い点と、エンゼルスに送る対価となる有望株がいる点を指摘。「あとはGMの性格だ。ファン層からのプレッシャーを感じるGMなのかどうか」ともいう。

 たとえトレードで獲得できたとしても、オフにはFAとなるため退団する可能性も大いにあるが、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者は「獲るべきだ」と断言。「彼1人で2人のレンタル選手を得るのと同じことだ。エースと4番バッター」と、計り知れない見返りに着目する。

 世界の二刀流にふさわしい対価とはいかばかりか……。フェインサンド記者が例に挙げたのが、2018年にオリオールズのマニー・マチャド内野手(現パドレス)がトレードでドジャースに移籍したケース。今季から11年3億5000万ドル(約488億2400万円)の超大型契約を結んだ大砲に対し、当時対価となったのがトレード相手が実に5人で「そのうち2人はまずまずの有望株だった」と振り返る。

 その上で「大谷の場合少なくともその倍は出すべきだ。なのでおそらく交換要員は4~6人で、うち2~3人はそのチームのトップ有望株ということになる。ひとつのトレードで2人のオールスター選手を得るのと同じだ」と計算する。それだけの代償を払ってでも欲しい球団はあるはず。フェインサンド記者は「問題はモレノ球団オーナーがオオタニをトレードする勇気があるかだ」とまとめた。

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