西武の栗山巧外野手(39)は、プロ野球に限らず多くのスポーツ選手に幅広く使われている〝ある言葉〟が引っかかるという。「負けたら『次、巻き返したい』とか『次、取り返したい』とか言うやないですか。僕はあまり好きじゃないです」。選手にとっては「143(試合)分の1」でも、ファンは安くないチケットを購入して球場に足を運んでいる。子ども連れの家族だと、飲食代も合わせれば万単位の出費になる。そのことを考えると、簡単に「次」とは言えない。

 その一方で「引きずったら絶対にあかん」と口にする。「僕は一日一日を完結させたい。納得して終わりたい。負けたとしても、ファンの皆さんに『きょう、球場に来て良かった』と家に帰ってもらいたい。引きずったらあかん…の真意はそこなんですわ」